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update:20231101

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公園のベンチ

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湯呑

湯呑が置かれている。

小ぶりの陶器。

左手の指先が湯呑を持ち上げる。

そのまま口元へ。

左手の指先が湯呑を置く。

お茶は飲み干された。

湯呑が置かれている。

真夜中の公園は相変わらずベンチが点滅している。いくつかの灯りが消え、いくつかの灯りが点く。ベンチに座る人、ベンチを立ち去る人。そんな光景が遠く彼方にまで繰り広げられています。わたしのベンチもまた、彼方からは点滅するベンチのひとつとして映るのでしょう。

これを、ここに、置いてみたわ。
それも刹那。
ただそれだけの幸せ。
わたしのポケットの中で。

2023/11/01