Lanケーブルの製作

*** 帯に短しタスキに長し ***

■帯に短しタスキに長し

市販のLanケーブルには0.5m〜15m以上のものまで様々な長さのものが用意されていますが、複数の端末を随所に配置しようとすると、Lanケーブルの取り回しに意外と苦労します。たとえば、ONU(光回線終端装置)やCTU(加入者網終端装置)、VoIPアダプタ、無線アクセスポイント、ネットワークハブ、などの機器は比較的一箇所にまとめて配置するケースが多いと思います。ところが、これらの機器を接続するにあたっては、「0.5m」の長さでもまだ“長すぎる”のです。もちろん長めのケーブルで接続しても問題はありませんが、狭い場所でのケーブルの余長の始末には頭を悩ませることになります。

そこで、必要にして十分な長さのLanケーブルを作ってしまえば、余長の処理に悩むことなく結線まわりをスッキリさせることができます。

←画面左から
・VoIPアダプタ
・CTU(加入者網終端装置)
・ONU(光回線終端装置)
・無線アクセスポイント
▼LAN配線
【ONU】→25cmのLanケーブル→【CTU】
【CTU】→25cmのLanケーブル→【VoIPアダプタ】
【CTU】→25cmのLanケーブル→【無線アクセスポイント】

25cmのLanケーブル(自作)で、8ポートハブ(下)と5ポートハブ(上)を連結

また、Lanケーブルには、一般的な「ストレートケーブル」と、端末同士を直接結線する時などに使う「クロスケーブル」があり、短めの「クロスケーブル」を作っておけば、「延長コネクタ」を併用することによって、“クロス仕様”の任意の長さを「ストレートケーブル」で代用させることもできます。↓

■Lanケーブルの製作に必要なもの

  1. Lanケーブル:「カテゴリ5E」または「カテゴリ6」仕様の市販品(任意の長さ分)
  2. RJ45コネクタ:「カテゴリ5E」または「カテゴリ6」仕様の市販品(10個入り/100個入り)

    ↑エレコム:RJ45コネクタ(LD-RJ45T100)
  3. モジュラー圧着工具:メーカ各種(RJ45コネクタ対応のもの)

    ↑JEFCOM:モジュラー圧着工具(MJ-8)
  4. LANチェッカー:メーカ各種

    ↑JEFCOM:LANチェッカー(LNC-200)
  5. ニッパー:Lanケーブルの切断や皮むきに使用

■Lanケーブルの製作手順

  1. Lanケーブルの切断と皮むき

    Lanケーブルを任意の長さに切断し、先端の3cmほどを皮むきします。 切断や皮むきには使い慣れたニッパーを使ってもいいし、市販のモジュラー圧着工具には、切断機能や皮むき機能が備わっているものもあります。なお、皮をむく時には、中の導線に傷をつけないよう注意しましょう。
    Lanケーブルの皮をむいた後は、各色8色の導線のヨリを戻し、上記写真にあるような順番に整理します。
    ※注意:
    導線の色の配置(順番)が正しくないと導通しませんので慎重に確認しましょう。
▼導線の挿し込み番号▼
ストレートケーブル クロスケーブル

白橙

白緑

白青

白茶

@
A
B
C
D
E
F
G

白橙

白緑

白青

白茶

白橙

白緑

白青

白茶

@
A
B
C
D
E
F
G

白緑

白橙

白青

白茶

  1. 導線をRJ45コネクタに挿入

    導線の整理が終わったところで、改めて、導線の先端部を1.5cmほどに切り揃えた上で、導線をRJ45コネクタに挿し込みます。この作業が一番の難所でしょうか。慣れてくると、挿し込むコツのような手応えを覚えます。導線はRJ45コネクタの先端までしっかりと押し込んでください。
    ※注意:
    この段階でもう一度、導線の配置を確認して、もし、配置が違っているようであればここで修正します。(圧着してしまってからでは、導線の抜き挿しはできません)

  2. RJ45コネクタに圧着

    モジュラー圧着工具でRJ45コネクタに圧着します。
    ※注意:
    皮の圧着(押さえ)がしっかりとできていないと、導線が抜けてきてしまいます。圧着する前に皮の部分もできるだけ押し込んでおきましょう。

  3. LANチェッカーで導通チェック
    ←LANチェッカーで導通チェックして正常値が確認できれば完成です。

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